FAX注文をやめずに受注業務を自動化する方法|受注担当を5人から1人に

目次
結論から言うと、取引先に「FAXをやめてください」とお願いしなくても、受注業務の自動化は可能です。 届いた注文書をAIが自動でデータ化し、人は例外的な注文の確認だけを行う体制に切り替えることで、実際にOrderFlowの導入企業では受注業務の担当者を5人から1人に減らすことができました(※FactX導入企業実測/2026-07時点)。
この記事では、その企業がたどった手順を、つまずきやすいポイントとあわせて解説します。「受注のためだけに人を増やし続けるのは限界」と感じている経営者・業務責任者の方に向けた内容です。
受注業務が人手を食い続ける構造
FAX・電話・メールで注文を受けているBtoB企業の受注業務は、次のような作業の繰り返しで成り立っています。
- 届いたFAXや注文書を仕分けする
- 商品名・数量・納期を読み取り、基幹システムに手入力する
- 読みにくい文字や欠けた情報を、取引先に電話で確認する
- 入力ミスがないか、別の担当者がダブルチェックする
1件ずつは数分の作業でも、注文が1日数十件〜数百件になると、これだけで数人分の仕事になります。しかも取引先ごとに注文書の書式が違うため、「この会社の注文書はこう読む」という知識が担当者に蓄積し、辞められると回らない属人化が進みます。
人を増やして解決できた時代は終わりつつあります。中小企業庁は2026年版中小企業白書で、日本が構造的な人手不足の「労働供給制約社会」に入りつつあるとして、「現状維持は最大のリスク」と警鐘を鳴らしています。※出典: 2026年版 中小企業白書・小規模企業白書の概要(中小企業庁)(取得2026-07)
受注のような定型業務に人を貼り付け続けること自体が、経営リスクになり始めているのです。
実例: 受注担当5人から1人までの道のり
OrderFlowを導入したあるBtoB企業では、FAXとメールで届く注文書の処理に5人の担当者が毎日かかりきりになっていました(※FactX導入企業実測/2026-07時点。以下の実例も同じ)。
Before(導入前)
- 朝イチでFAXの山を仕分けし、終日、基幹システムへ手入力
- 繁忙期は入力が夕方までに終わらず、残業で対応
- 入力ミスの確認・取引先への問い合わせも受注チームの仕事
After(導入後)
- 届いた注文書はAIが自動で読み取り、受注データに変換
- 人がやるのは、AIが「自信がない」と判断した項目の確認と、イレギュラーな注文への対応だけ
- 受注業務の担当は1人になり、残りのメンバーは出荷・顧客対応・営業サポートといった「人にしかできない仕事」へ再配置
ポイントは、取引先には何の変更もお願いしていないことです。取引先はこれまでどおりFAXやメールで注文を送るだけ。変わったのは受け取った後の処理だけです。
自動化の3ステップ
ステップ1: 注文チャネルと帳票の棚卸し
まず「どこから・どんな形式で・何件の注文が来ているか」を1〜2週間記録します。FAX・メール添付PDF・電話・Webフォームの比率、注文書の書式が何種類あるか、手書きの割合はどれくらいか。これが自動化の設計図になります。
ステップ2: AIによる一次データ化を導入する
届いた注文書をAI(AI-OCR)が読み取り、商品・数量・納期などの受注データに変換する仕組みを入れます。ここで重要なのは、100%の自動化を目指さないことです。AIが確実に読めたものはそのまま流し、あいまいなものだけ人の確認に回す。この「例外だけ人がやる」設計にすると、精度に振り回されずに運用が安定します。
ステップ3: 基幹システムへの連携と例外フローの確立
データ化した注文を基幹システム・販売管理システムへ取り込み、人の仕事を「例外処理」と「最終確認」に限定します。ここまで来ると、担当者が5人必要だった業務は1人で回るようになります。浮いた人員は、欠品対応や納期調整、既存顧客のフォローなど、売上に直結する仕事へ再配置できます。
よくある失敗と回避策
失敗1: 帳票設定で挫折する。 一般的なOCRツールは、取引先ごとに「どこに何が書いてあるか」を設定する必要があり、書式が数十種類あると設定だけで力尽きます。→ 書式ごとの設定作業を自社で抱えない方式(AIが書式の違いを吸収する、または設定を任せられるサービス)を選ぶのが現実的です。
失敗2: 取引先にEC移行を強いて頓挫する。 「Web発注に切り替えてもらえば自動化できる」は正論ですが、実際には長年FAXで発注してきた取引先の行動を変えるのは容易ではなく、切り替え率が上がらず二重運用になりがちです。→ まず今の注文方法のまま自社側だけで自動化し、EC移行は希望する取引先から段階的に進めるのが安全です。
失敗3: 精度100%を前提にする。 「AIが1件でも間違えるなら使えない」という前提で検討すると、導入は永遠に進みません。→ 人間の手入力にもミスはあります。「AIの一次処理+人の例外確認」の組み合わせで、トータルのミス率と作業時間を下げることを目標にしましょう。
手段の比較: BtoB EC・OCRツール・サービス型
| 手段 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| BtoB EC(Web受発注) | 取引先がWeb注文に切り替えてくれる関係性がある | 切り替え率が低いと二重運用になる |
| AI-OCRツール単体 | 書式が少なく、社内に設定・運用できる人がいる | 帳票設定・例外フローの構築は自社作業 |
| サービス型(OrderFlowなど) | 書式が多い/手書きがある/社内にIT担当がいない | 運用設計まで任せられるかを確認する |
OrderFlowは3つ目の「サービス型」にあたり、FAX・メール・PDFで届く注文書をAIが自動データ化し、例外確認のフローまで含めて受注業務を自動化します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 取引先にFAXをやめてもらう必要はありますか? ありません。取引先はこれまでどおりFAX・メールで注文を送るだけで、変わるのは受け取った側の処理だけです。ここが「取引先にWeb発注への切り替えをお願いするBtoB EC」との一番の違いです。
Q2. 手書きの注文書も読み取れますか? AIによる読み取りは手書きにも対応します。ただし判読が難しいものは無理に自動化せず「人の確認に回す」設計にすることで、全体の精度と速度を両立させます。
Q3. 何人規模の受注チームから効果がありますか? 受注入力に1人以上が常時かかっているなら効果はあります。担当5人→1人の実例のように人数が多いほど削減幅は大きくなりますが、1〜2人の企業でも「入力担当が休むと受注が止まる」という属人化リスクの解消に効きます。
Q4. 導入にはどれくらいの期間がかかりますか? 注文書の種類や連携するシステムによって変わります。まずは現状の注文チャネルの棚卸し(ステップ1)から始めるのがおすすめです。具体的なスケジュールは無料相談でご案内しています。
まとめ: 取引先を変えず、自社の処理だけを変える
受注業務の自動化は「取引先の協力」がなくても始められます。AIによる一次データ化と例外フローの設計だけで、受注担当5人→1人の体制は現実的に実現可能です。人手不足が構造化するこれからの時代、「受注に人を貼り付け続ける現状維持」こそが最大のリスクです。
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